トップページへ戻る

バックナンバー

2021/11/24

 24日の市場は日経平均が3日ぶりに大幅反落。終値は前日比471円安の2万9302円だった。日本市場の休みの日を含めて米ダウ平均は上昇したが、米金利上昇の方が嫌気されて日経平均は反落してしまった。円相場が4年8カ月ぶりに1ドル=115円台に入るなど円安の動きが一部輸出株を下支えしたが、反対に輸入インフレへの警戒もあって以前より円安を好感する動きは限られている。後場は時間外取引の米株先物安や金利先高観から一段安を演じてしまった。

 昨日の米国市場はFRBのパウエル議長が続投する見通しになったことや、それに伴う健全な範囲の金利上昇でダウ平均は続伸した。バイデン大統領がFRB議長の続投を決めたことで市場には従来通りの金融政策が続くことへの安心感が広がった。長期金利が上昇して利ザヤ拡大から業績が上振れする金融株中心に買われている。一方、金利上昇に弱いハイテク株が売られて、それら採用銘柄の多いナスダック指数は続落している。

 さて、東京市場は米国の金利上昇を受けて売りが強まる展開。国内で金利上昇やインフレが加速しているわけではないが、外部要因に敏感なのは国内に材料や政策がないため仕方のないところである。石油の備蓄放出が決まったが原油相場が早くも上昇していることで物価高は簡単には収まりそうにない状況。金利の先高観と合わせて本日は大きく売られる1日となってしまった。