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2021/10/13

 13日の市場は日経平均が続落。終値は前日比90円安の2万8140円だった。米国株が安く帰ってきたことから序盤は230円超の下げと下振れしたが、売り一巡後は押し目買いが勝り、一転して100円を超える上げに転じていた。しかし、IMFによる日本の成長率予想の引き下げや8月の機械受注の下振れなどが響き指数は再びマイナスへ。足元で進む資源・エネルギー高が今後の経済の足をどの程度引っ張るのか、こちらへの懸念が当面の上値抑制要因となりそうだ。

 昨日の米国市場は注目の経済指標発表を前に様子見気分が強まりダウ平均は続落した。米国では13日に9月の消費者物価指数とFOMCの議事要旨(9月分)が発表される。前者は足元のインフレの状況が、後者は金融当局がそれに対してどのようなスタンスで臨むのか、今の相場にとって重要な事柄が判明する。また、主要企業の7−9月決算もありボラティリティは上がりやすい。手が出しにくい状況だが目先の売りも出尽くしているため下振れはあっても一時的との予想もある。

 さて、東京市場は日経平均が上下に振れながらも終値で2万8000円台を維持する1日に。新型コロナの新規感染者数が急減していることから経済活動活発化を期待する動きもあるようだが、それ以上にインフレへの警戒感が出ているのが現状だろう。岸田内閣に対する期待は一巡しており国内発の材料は当面なし。2万8000円台でもみあう相場が続きそうな雰囲気だ。