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2023/02/10

 10日の市場は日経平均が4日ぶりに反発。終値は前日比86円高の2万7670円だった。前日の米国株は下落したものの円安や日本株の底堅さなどから買い戻しが入りプラス圏で推移。中頃には業績予想の上振れや株式分割発表で急伸している東エレクの上げもあって日経平均は230円高まで上げ幅を広げていった。終盤は週末ということで目先筋の手じまい売りに少し押されたが、10−12月決算発表がほぼ一巡した中で業績面からの安定感は際立っている。

 昨日の米国市場は長期金利の上昇が嫌気されてダウ平均は続落した。序盤はウォルトディズニーなど好決算銘柄に買いが入りダウ平均は300ドルほど上げる場面があった。買い一巡後は徐々に材料不足から失速。前週末の強い雇用統計や昨日のFRB理事の相次ぐ利上げ長期化示唆発言で市場の年内利下げ観測が後退している影響が表れ出している。来週にインフレ関連など重要な経済指標の発表を控え、ポジション調整売りも出やすくなっていたようだ。

 さて、東京市場は米株安にもかかわらず週末に反発する底堅い展開。出来高を見ても実需は薄めで勢いは乏しいが、業績面から見た割安感で売り物も少なく緩やかに下値を切り上げる状態が続いている。トピックスは昨年11月以来の2000ポイントに一時迫るなど全体の底上げも静かに進んでいる状況だ。市場には次期日銀総裁がハト派的な人物である期待もあって、当面は底堅い動きが続きそうだ。