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2022/08/03

 3日の市場は日経平均が反発。終値は前日比147円高の2万7741円だった。前日の米国株は下げたものの事前にある程度織り込んでいたようで、むしろ昨日に下げ過ぎた反動から本日は買い先行の展開となった。一時は240円も値上がりするなど、円安進行もあって昨日の下げが一過性だったような戻りとなっている。一方、米中間の緊張の高まりから上値にやや慎重な見方も出てきている。相場は国内要因ではなく外部(海外)要因に完全に支配されている。

 昨日の米国市場は米中対立への警戒感からダウ平均は続落した。米国として25年ぶりとなる下院議長の訪台に中国が強く反発し米中間の緊張がにわかに高まっている。新たな国際的緊張で世界景気に影響が出ることが懸念されて幅広い銘柄に売りが広がった。また、米金融当局による根強いインフレ警戒発言から利上げ減速観測の後退もあって長期金利が上昇。これが株安を招くひとつの要因にもなったようだ。インフレとの闘いはそう簡単には終わらないようである。

 さて、東京市場は日経平均がさっそく反発に転じるなど悪材料に打たれ強いところを見せている。円相場が1ドル=133円台まで下落していることも後押し材料に。チャート面では下値200日移動平均線(2万7562円)がサポートラインとして機能している。ここ2週間ほどはここと上値2万8000円のカベに挟まれ、狭いレンジでのもみ合いとなっている。