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2020/08/31

 8月最後の取引となる本日の市場は日経平均が4日ぶりに大幅反発。終値は前週末比257円高の2万3139円で2月21日以来の高値となった。前週末の米株高に加え、安倍首相の後任を選ぶ自民総裁選で菅官房長官が出馬を検討していると伝わり、政策の継続性が保たれることから買いが優勢となった。米投資会社が大手商社株を買ったことも追い風に。もっとも、上値では戻り待ちの売り物があり、2万3300円台が短期的なカベとなりつつある。

 前週末の米国市場はゼロ金利長期化観測を受けてダウ平均は3日続伸。2月21日以来、約半年ぶりに昨年末終値を上回った。FRBが金融政策の目標として「2%を超えるインフレ率を目指す」と決定したことが直接の株高要因に。米国株全体の株高の流れは止まらず、この日はナスダック指数とS&P500種が揃って最高値を更新している。

 さて、東京市場は先週末の突然の首相辞任で荒れる展開となったが、今週は当日の下げを埋めるような動きとなり、政局不安は今のところ後退しているようである。人気の高い石破氏の場合は逆に政権運営の不透明感が高まり株価的にはマイナスだろうが、岸田氏、菅氏の場合なら政策の継続性が保たれ、市場には安心感が出てくるだろう。本日はその安心感で2万3000円台を回復していると思われる。総裁選の日程も決まり、石破氏でなければ安定した動きが続くことになりそうだ。