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2021/02/09

 9日の市場は日経平均が3日続伸。終値は前日比117円高の2万9505円で連日の昨年来高値更新となった。米株高や米追加経済対策の早期成立が景気回復を促すとの期待から本日も買いが続いている。一方、ここまでの上げピッチの早さに対する警戒感もあり上値はやや重くなった。3万円という大きなカベが接近するにつれ買い方の慎重姿勢はより強まりそう。基調自体は強い以外の何物でもないが、3万円より上を買う材料が明確に出るかもポイントとなりそうだ。

 昨日の米国市場は引き続き追加経済対策への期待からダウ平均は6日続伸。3週間ぶりに史上最高値を更新した。民主党は財政調整法を使って単独で追加経済対策を成立させる手続きを進行中。イエレン財務長官はこれにより来年までに完全雇用を実現できると発言し市場の買い材料となっている。この日は原油先物(WTI)や金なども上昇し資産的なものは総じて上昇傾向へ。特に仮想通貨の上昇は急で世界的な資産インフレが起きている。

 さて、東京市場は内外の好材料、好需給に支えられて本日も昨年来高値を更新。日経平均は2万9500円台へ乗せてきた。最近は主要企業の好決算もあって株高の割にPERの上昇は抑えられているが、それでも25倍超えというのはカネあまりでしか説明できない水準だ。巨額の金融・財政政策が続くうちは正当化されるので問題ないが、今後(春以降)はコロナ収束に合わせた景気・企業業績の回復度合いもカギとなってこよう。