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2021/07/05

 週明けの市場は日経平均が反落。終値は前週末比185円安の2万8598円だった。前週末の米国株は上昇したが、東京では新型コロナの感染拡大が止まらないことからリスク回避の動きが強まった。売り一巡後は2万8000円台半ばで下げ渋る動きとなったが、今晩の米市場が休場であることや円安一服などを受けて戻りも鈍い状況。昨日の東京都議選で政府与党の自公が過半数に届かなかったため、今秋の衆院選における政局不透明感が出て上値を買いにくくさせている。

 前週末の米国市場は雇用統計の結果を好感してダウ平均は4日続伸し、約2カ月ぶりに史上最高値を更新した。朝方発表の6月の雇用統計は事前予想を上回る内容だったものの、過度に上振れもせずFRBが量的緩和の縮小を早めるほどの内容ではなかった。そのため長期金利は低下し株式はほぼ全面高の展開に。幅広く資金が流入したため採用銘柄の多いS&P500種は7日続伸し連日で過去最高値を更新している。金利低下でハイテク株も買われナスダック指数も最高値を更新した。

 さて、東京市場は米株高に乗れない一方、コロナに押される軟調な展開に。積極的に下値を売る主体はいないが、先物に出るヘッジ的な売りに抗し切れずズルズルと値を崩す相場となっている。東京都議選の結果にもあるようにコロナ対策を含め政府への信頼は低下の一途。足元の感染拡大に対しワクチン不足を露呈するなど、政策頼りの相場に政策が機能しない手詰まり相場が当面続きそうな気配である。