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2020/09/09

 9日の市場は日経平均が大幅反落。終値は前日比241円安の2万3032円だった。前日の米国株がハイテク株主導で大幅安となり投資家心理が悪化した。米ナスダック銘柄に積極投資していたSBG(ソフトバンクグループ)にも売りがかさみ日経平均を一時80円近く押し下げた。中国などアジア株が軒並み下落したことも重荷となった模様。ただ、後場からは日銀のETF買い期待で下げ渋っている。

 昨日の米国市場は先週からのハイテク株売りが止まらずダウ平均は大幅に3日続落。約1カ月ぶりの安値となって取引を終えた。この日は7〜8月相場で大きく値上がりしたIT・ハイテク株が一段と下落。半ば投機的に上げていたため歯車が逆回転すると下げも急で、今度は売りが売りを呼ぶ展開となっている。また、前週末にS&P500種指数への採用が見送られたテスラは2割もの下げ。ハイテク株と並ぶ象徴的銘柄だったため、投資家心理的にも調整局面に入ったといえよう。

 さて、東京市場は米株安の影響をまともに受けて、日経平均が一時400円近くも値下がりする荒れた展開に。2万3000円台割れの時間も長かったが、後場からは日銀のETF買い期待から下げ幅を縮め、引けにはかろうじて大台を回復している。ここでは米株先物の上昇も寄与したようである。日本株には米国株のようなバブル的な要素がなかった分、売られ方も抑制されている面がある。下値も25日移動平均線に守られており、これ以上米国株が崩れなければ下値は固まってくるものと思われる。