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2021/04/23

 23日の市場は日経平均が反落。終値は前日比167円安の2万9020円だった。昨日の米株安を受けて序盤は400円を超える下げとなり大きく売りが先行した。日本の首都圏を中心とした緊急事態宣言の発出でリスクを回避する売りが出たようだ。一方、売り一巡後は週末ということもあって徐々に売り方の買い戻しが入り下げ幅を縮小。マザーズやジャスダック市場は下げ幅が小さく、個人などからの売りは比較的少ないようだ。

 昨日の米国市場はバイデン大統領のキャピタルゲイン増税発言を嫌気してダウ平均は反落した。中頃までは短期筋の手じまい売りと景気回復期待の押し目買いで膠着していたが、キャピタルゲイン課税を大幅に引き上げるとの報道で一気に400ドル安まで反応した。この増税案で株価が大きく上昇している主力ハイテク株は、増税回避の売り圧力にさらされやすいとの見方が広がっている。バイデン政策の負の側面がじわりと表れ出した格好だ。

 さて、東京市場は実需不在の影響で米国株が下げるとすぐに連れ安する展開。出来高が少ないため先物の売買に振り回されやすい地合いが続いている。現物株の投げ売りなどという実需売りはあまり見られないため、直近安値でひとまず下げ止まる流れにある様子。緊急事態宣言の発出で新型コロナの感染拡大が押さえ込めれば、日本株も再び上昇基調を取り戻すだろう。