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2021/03/30

 30日の市場は日経平均が小幅ながらも4日続伸。終値は前日比48円高の2万9432円だった。3月決算銘柄の権利配当落日のため日経平均は配当落ち分の180円ほどマイナスのハンデを背負ってスタートしたが、前日の米国株が上昇したこともあってすぐに落ち分を埋める底堅い展開。その後は米投資会社の損失拡大の影響が読み切れず前日終値近辺でもみ合う動きとなったが、終盤には景気回復を買う資金が入り、配当落ち分を埋める実質200円超の値上がりとなっている。

 昨日の米国市場は新型コロナワクチンの接種倍化期待からダウ平均は3日続伸。連日で史上最高値を更新した。バイデン大統領はこの日の会見で4月19日までに米成人の9割がワクチン接種を受けられるようになると発言。景気の早期回復期待から景気敏感の主力株に買いが入った。一方、米投資会社が保有株の損失を被り大規模な投げ売りを実行。取引に関わった金融機関の損失が警戒され他の主力指数は下落している。

 さて、東京市場は実質新年度入りということで配当落ち分を埋める新規資金が流入。景気回復が見込まれる状況にあるため底堅い展開となっている。米投資会社の損失が野村やクレディスイスなどに数千億円規模で波及してる不透明感はあるが、前日の米国株がしっかりしたことで、今のところ影響は限定的との見方が強い。日経平均は2日続けて25日線を上回っており回復基調を維持している。