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2020/05/12

 12日の市場は日経平均が4日ぶりに小反落。終値は前日比24円安の2万366円だった。新型コロナウイルスで2次感染が広がるのではないかとの警戒感から短期筋による売りがやや優勢となった。一方、外国為替市場で円安傾向が意識されたほか、経済活動再開への期待感も依然として強く、指数は時々プラス圏へ顔を出すなど強含む場面も。新興市場は堅調で全体として地合いは安定を保っている。

 昨日の米国市場はコロナ感染の第2波到来を警戒してダウ平均は3日ぶりに反落した。高値圏にあってちょっとした材料でも利食い売りが出やすくなっていたようだ。中韓で新たな集団感染が発生し、米国でも感染拡大の第2波が起これば経済の本格的な回復が遅れるとの警戒感が広がった。もっとも、ダウ平均は朝方に261ドルも下げていたが押し目買いで徐々に下げ幅を縮小。ナスダックなど他の指数は続伸する底堅さを見せている。

 さて、東京市場はドイツや中韓などで新型コロナウイルスの新規感染者が増えていることから目先筋の利食い売りが優勢に。封じ込めが容易ではなく経済活動再開が全開とは行かないことが改めて確認された。一方で国内では日本政府が緊急事態宣言を巡り、特定警戒都道府県以外の34県での解除を検討するとの期待を背景に午後にはプラスに転じる場面も。好悪材料が入り混じり指数は終日もみ合う展開。方向性はなかったが2万円台の高値を維持していることは需給の安定ぶりを表している。ちなみにトヨタの決算で今期営業益8割減は想定内で材料視されず。