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2021/05/20

 20日の市場は日経平均が反発。終値は前日比53円高の2万8098円だった。前日の米株安で朝方は200円安と売り込まれる場面があったが、2万8000円割れではすぐに押し目買いが入りプラス圏へと早々に回復。その後は暗号資産(仮想通貨)の急落など不透明要因で上値を買いにくい雰囲気にあったが、先物中心に売り方の買い戻しが入り、後場は比較的安定した動きとなった。もっとも、売買は先物中心となっており実需は乏しいままだ。

 昨日の米国市場は大手仮想通貨ビットコインの急落を受けてダウ平均は3日続落した。ビットコインはこの日に3割もの下落。中国の規制強化の報道などがきっかけとなり他の仮想通貨イーサリアムも4割近い下げとなった。ダウ平均の下げは一時600ドル近くに達したが、各仮想通貨が下げ渋ってきたことで終盤に下げ幅を大きく縮めている。現状では波乱は一時的に収束しそうなムードだが、投機資金による突然の相場変動には今後も注意が必要だろう。

 さて、東京市場は日経平均が2万8000円を挟んで上下する展開となったが、全体的には値上がり銘柄数の方が多く安定した内容に。米国株が下げた割には打たれ強さを感じさせる1日でもあった。一方、東証1部の出来高が10億株を切るなど実需は乏しい状況。この水準での売り物が少なくなっていることは確かだが、買い方にとって手がかり材料がないのも事実で、当面は方向性が出にくいだろう。