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2020/05/27

 27日の市場は日経平均が3日続伸。終値は前日比148円高の2万1419円で、2月27日以来、3カ月ぶりの水準まで回復してきた。米中対立への警戒感による売りと経済活動再開を期待した買いが交錯し前場は方向感を欠く展開だった。後場になると米株先物の上昇に引っ張られて徐々に上げ幅を拡大。一時は200円高まで買い進まれるなど上昇のモメンタムは依然としてしっかり維持されている。

 昨日の米国市場はワクチン開発期待や米経済指標の改善でダウ平均は3日ぶりに大幅反発。3月10日以来2カ月半ぶりの高値で取引を終えた。米バイオ医薬品ノババックスが新型コロナワクチンの臨床試験開始を発表。製薬大手メルクも予防ワクチン2種を開発すると発表し期待が一気に高まった。堅調な米経済指標も市場心理を上向けダウ平均は大幅高。ナスダック指数は2月の史上最高値まで5%という距離まで詰めている。

 さて、東京市場は本日も良好な需給に支えられて日経平均が3連騰。経済活動が正常化に向かうとの見方から空売りしていた投資家の買い戻しも継続し、2万2000円くらいまで目指せるような流れとなっている。証券、銀行、鉄鋼、海運などこれまでの上昇相場で出遅れていた景気敏感株を中心に実需も入り商いが厚みを増している。東証1部の出来高は今年度で一番の多さとなった。当面は日々の感染者数の目立った増加がなければ安定的に推移することになりそうだ。