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2021/11/22

 週明けの市場は日経平均が小幅続伸。終値は前週末比28円高の2万9774円だった。前週末のダウ平均の下げを受けて売り先行の展開。米国で原油安、金利低下が進んだものの、それが新型コロナ感染再拡大によるものと認識されて景気敏感株中心に売りが出た。一方、午後からは売り一巡による押し目買いが入りじわりととプラス圏へ浮上。日経平均は下値2万9500円辺りでの底堅さを再確認し、ここから目先は上値3万円くらいまでのレンジ内で推移するものと思われる。

 前週末の米国市場は欧米の新型コロナ感染再拡大を嫌気してダウ平均は3日続落した。オーストリアが全土でロックダウンを再実施するなど欧州各国各地域で新型コロナによる規制強化が強まっている。米国でも地域によって増えており冬場の感染急増が懸念されている。これにより高値圏にあった株式は売られやすくなっている。また、ボーイングの下げや原油安も影響した模様。一方、長期金利の低下でハイテク株には買いが入りナスダック指数は最高値を連日で更新している。

 さて、東京市場は米国など外部からの支援材料がないと方向感の出ない状態となりがちだ。岸田政権がまとめた55.7兆円規模の経済対策は織り込み済みで、数字の割に3万円に届かない張り子の虎の政策だったことがうかがえる。一方、目先筋の売り物さえ消化すれば小口の買いでもこの価格帯は十分に維持できる良好な需給状況も確認済み。今は材料だけが欲しいところにある。