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2022/03/02

 2日の市場は日経平均が4日ぶりに大幅反落。終値は前日比451円安の2万6393円だった。ウクライナ情勢が厳しさを増すなか、原油価格の急上昇が景気圧迫懸念となり手じまい売りが広がった。前日の米国株も同様の材料で大きく下げており、世界的なインフレ加速が景気や株価の重しとなっている。世界はロシアからの食糧・エネルギーの購入を減らす方向にあり、インフレが一過性で終わらない点が問題を長期化させてしまいそうだ。

 昨日の米国市場はウクライナ情勢の悪化が世界経済を冷やすとの見方からダウ平均は大幅続落した。この日はロシアからのエネルギー供給が滞るとの見方でWTIが一時1バレル=100ドル台後半と約8年ぶりの高値をマーク。インフレ圧力の高まりから景気減速懸念が広がった。また、ロシアがウクライナの主要都市や民間施設への攻撃を強めていることも一段の情勢悪化を連想させて売りを呼んでいる。市場はほぼ全面安の展開で下押し圧力はまだしばらく続きそうである。

 さて、東京市場は混迷を深めるウクライナ情勢とともに再び下値を探るような展開となっている。国内企業への影響も少しずつ見えてきており織り込むにはまだ時間を要することとなるだろう。日経平均は再び2万6000円の心理的な節目を試すような流れに入り、ともすると原油相場の天井が見えてない現状から、再度の大台割れの可能性も十分にありそうだ。