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2023/07/11

 11日の市場は日経平均が6日ぶりに小反発。終値は前日比13円高の3万2203円だった。前日の米国株の反発を受けて開始から200円を超える上げでスタート。その後も前日までの5日間で1500円あまりも下落していた反動が加わり日経平均は一時280円高まで上げ幅を広げていった。一方、これまでのような外国人買いは影を潜め買い戻し以上の実需買いは入らない。円相場が1ドル=140円台まで上昇していることも重荷となって中頃以降は上げ幅を大きく縮めている。

 昨日の米国市場は材料の見当たらないなか値頃感の買いが入りダウ平均は4日ぶりに反発した。直前の3日間で約700ドルほど下げていたため買い戻しが入りやすくなっていた。特に出遅れ感のある景気敏感株や薬品株に買いが入り指数ではダウ平均の上げが一番となっている。一方、高値警戒感のあるナスダック指数は戻りが鈍く少し敬遠されている様子。12日には6月の消費者物価指数が発表される。今後の金融政策の行く末を占う上で物価動向を見極めたいとの雰囲気も強かった。

 さて、東京市場は調整局面らしく全般的に戻っても上値の重い展開となっている。ローソク足も陰線ばかりで寄り付き以降に買いが続かない実需不足が鮮明に。ETFの分配金拠出に伴う売りが昨日までに一巡しているものの、やはり外国人が買わないと勢いが出ないのはいつものことだろう。チャート面ではとりあえず心理的な下値の節目3万2000円が効いているが、アク抜けも乏しく微妙ではある。