2023/05/23
23日の市場は日経平均が9日ぶりに反落。終値は前日比129円安の3万957円だった。前日の米国でハイテク株が買われた流れに乗ってこの日も買いが先行し前場は一時265円高(3万1352円)まで上値を伸ばしていた。日本時間午前にバイデン大統領が債務上限問題に楽観的な見通しを示したこともプラスに働いた。しかし、後場に入ると一転して相場は反落へ。直近の8連沸騰で2000円近くも上げていたため目先筋の先物売りが出て急に乱高下する動きとなった。昨日の米国市場はFRB高官が金融政策で相次ぎタカ派的な発言をしたことからダウ平均は続落した。FRBの複数の連銀総裁が利上げペースは緩んでも長期化する可能性に言及したため、引き締め長期化による景気悪化への警戒が広がった。一方、景気敏感株は売られたものの、このところの主力IT・ハイテク株を見直し買いする動きは続きナスダック指数は反発へ。22年8月以来およそ9カ月ぶりとなる高値を示現するなど、米国株にも打たれ強さが備わりつつある。
さて、東京市場は円安、米ハイテク株高などで前場は騰勢を維持していたが、後場からは外国人の先物売りで久々の下げに転じるなどやや荒れた値動きに。経産省が中国を意識した半導体分野の輸出規制を発表し、値がさの半導体関連株などが売られて相場を押し下げた面もある。チャート面でも急騰した高値圏で陰線のかぶせ足が出たことで、本日の高値辺りから上は目先波乱含みとなりそうである。