2020/04/21
21日の市場は日経平均が大幅続落。終値は前日比388円安の1万9280円だった。前日の米株安、原油急落で売り先行で始まったが、中頃には「北朝鮮の金委員長が重体」との一部報道を受けて下げが加速。朝鮮半島情勢の不安定化が警戒され短期筋が先物を断続的に売ってきた。日経平均の下げ幅は一時500円近くに達する場面も。もっとも、悪材料が多かった割に実弾売りは少ないようで、トピックスの下落率は日経平均の半分程度に収まっている。昨日の米国市場は原油先物(WTI)が史上初のマイナス圏に急落したことを受けダウ平均は3日ぶりに大幅反落した。経済活動停滞の影響で原油在庫が急速に積み上がり貯蔵能力がほぼ限界に。損失を覚悟して原油を売る必要が出てくるとの見方から原油安が一気に進んでしまった。これに市場が動揺しリスク資産を売る動きが活発化。新規の買い材料もなく終日売られる展開となってしまった。
さて、東京市場は戻りに限界が感じられる状況に原油急落という材料が加わったことで本日は調整の1日に。北朝鮮からも不穏なニュースが流れ先物主導でやや下げ幅を広げてしまった。市場では日銀による上場投資信託(ETF)購入観測も浮上していたが下支え効果はほぼ限られた。ジャスダックやマザーズなど新興市場は下落に転じておりこちらも目先は戻り一巡といった格好だ。明日は今晩の米国株次第ではあるが、買い材料不足で日経平均は下値1万9000円を意識した展開となるだろう。