2021/03/08
週明けの市場は日経平均が3日続落。終値は前週末比121円安の2万8743円だった。前週末の米株高に1ドル=108円台半ばまで達した円安を受けて序盤は買いが先行。米経済対策成立見通しもあって一時は400円高近くまで買われる場面があった。しかし、米長期金利に上昇傾向が見られることから次第に上値が重くなり、後場に入ると日経平均はマイナス圏へ転落。時間外取引の米株先物の軟化や中国などアジア株の下げもあり、そのまま安値圏で取引を終えている。前週末の米国市場は事前予想を上回る2月の雇用統計を好感してダウ平均は4日ぶりに大幅反発した。2月の雇用者数が予想の倍近い伸びを示したことで景気回復期待が強まり、ダウ平均を中心に景気敏感株が上昇した。一方、長期金利は高止まりしており、高PER銘柄群であるハイテク株の戻りはやや控えめだった。金利の影響でダウ平均は一時150ドル安となる場面があるなど、反発しながらも不安定な面をのぞかせている。
さて、東京市場は反発して当然と思われていたが結局は続落するなどここに来て需給に変化が表れている。米金利の上昇が短期(投機)資金の流れを変化させ、1〜2月相場で大きく上げた銘柄への五月雨的な売りが止まらない。FRB、ECB、日銀の金融政策会合が迫っており、より金利動向に敏感にならざるを得ない状況にある。当面は金利動向に一喜一憂する不安定な展開となるだろう。