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2020/04/24

 24日の市場は日経平均が反落。終値は前日比167円安の1万9262円だった。前日の米国株の伸び悩みや、新型肺炎の感染拡大を背景に国内外の景気が急速に悪化しており、改めて先行きへの警戒感が強まった。海外の短期筋が先物に断続的に売りを出すなかで日経平均の下げ幅は一時250円を超える場面も。週末とあって買い手は薄く東証1部の出来高も10億株と今月1番の低水準だった。

 昨日の米国市場は新型肺炎治療薬の臨床試験への懸念や米経済指標の悪化が重荷となりダウ平均は小幅高にとどまった。序盤は米国の一部の州の外出禁止令緩和や原油先物の上昇を好感して400ドルほど値上がりしていたが、バイオ製薬ギリアドの治療薬の中国の臨床試験の結果が失敗だったと午後に伝わり幅広い銘柄に売りが出た。まだ正式な結論は出ていないが投資家心理を冷やしたようである。

 さて、東京市場は引き続き新型肺炎に絡む悪材料が重しとなり軟調な取引に。4月の月例経済報告は国内景気について「急速に悪化しており極めて厳しい状況」という内容。悪化の表現は11年ぶりで景気や企業業績に対する不安が改めて意識された。市場では5月6日期限の政府の緊急事態宣言は延期される可能性が高いとの認識で、中長期の投資家は買いを入れにくいとの声が出ていた。4月の米国のPMIが大幅に悪化するなど海外で不安材料が多く、週明けの相場に対する警戒感も強まっている。来週も軟調な相場展開が予想される。