2023/03/29
29日の市場は日経平均が力強く3日続伸。終値は前日比365円高の2万7883円だった。昨日の米国株は軟調だったが日経平均は1ドル=132円に迫る円安を支えに戻りを試す展開。3月期末の配当取りの買いも手伝って上げ幅を終盤にかけて加速させていった。金融システム不安が後退していることで今は目立った売り物は出てこない。配当取り需要は本日が最後だが、機関投資家などから配当分の再投資が見込めるため明日以降も堅調な地合いが期待できそうだ。昨日の米国市場はじわりと上がる長期金利の影響を受けてダウ平均は4日ぶりに小反落した。取引序盤は金融システムを巡る過度な不安が後退した最近の流れが続き100ドルを超える上げ幅を示現したが、売り方の買い戻しが一巡したのと同時に長期金利の上昇が目につき始めたことで、今度は一転して100ドルを超える下げ相場に転じてしまった。株式市場の基調は安定したが金利高止まりとインフレが上値を抑制する相場展開はまだまだ続きそうである。
さて、東京市場は米株安にもかかわらず本日は活発な戻りを見せている。日経平均は円安もあって上値25日移動平均線(2万7613円)を約2週間ぶりに大きく超える状況。2万7000円台半ばは直近1年間で最も出来高の集中している価格帯だけに、ここを抜けて値動きが軽くなった感もある。明日は実質新年度入りでまずは配当落ち分(約250円)を埋められるかが注目だ。