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2023/03/15

 15日の市場は日経平均が4日ぶりに小反発。終値は前日比7円高の2万7229円だった。前日の米株反発を受けて買い戻しが先行し取引序盤に200円を超える上げ幅を示現した。しかし、買い一巡後は米金融システム不安が完全には拭い切れないようで様子見の状態に。日経平均は2万7500円という心理的な節目を前に失速し、後場には一時マイナス圏まで落ちる弱さも見せた。直近3日間で1400円も下げているが、今のところ戻りはかなり限られている印象だ。

 昨日の米国市場は米銀破綻に対する当局の対応に安心感が生まれダウ平均は6日ぶりに反発した。前日までの5連続安で1600ドルも下げていた反動もあった。この日は米政権や金融当局の素早い対応に連鎖破綻という極端な懸念が薄らぎ買い戻しが広がった。一時は480ドルも反発する場面も。2月の消費者物価指数の上昇が事前予想通りだったこともインフレ加速の警戒緩和に貢献。米銀ショック売りは目先一巡し今後は破綻の余波を見極める日柄整理の段階に入るかもしれない。

 さて、東京市場は久々の反発となったが日経平均の戻りは米国株に届かず腰の弱さを見せている。出来高で見れば昨日の19億株(本年最多)で目先筋の売りは一巡したようだが、中長期的な売り物がまだ残っており本日のように戻りの鈍い展開が続くことになるかもしれない。日経平均はひとまず75日線や200日線辺りで下げ止まっているがそれも米株次第ということになりそうだ。