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2023/09/06

 6日の市場は日経平均が騰勢を維持して8日続伸。終値は前日比204円高の3万3241円で先月1日以来の高値となった。昨日の米国株は下落したが円が1ドル=147円台と昨年11月以来の水準に下げたことで日経平均はスルスルと上げ幅を広げていった。加速する円安に財務省が「あらゆる対応」と発言するも利上げには限界があり見透かされている。昨年10月の1ドル=151円突破も視野に入りつつある。トピックス同様に日経平均も年初来高値を目指す流れだろう。

 昨日の米国市場は原油高でインフレ懸念が再燃しダウ平均は反落した。サウジがこれまで続けてきた原油の減産を年末まで延長すると発表。ロシアも減産に動いており、需給がタイトになるとしてWTI(原油先物)が一時1バレル=88ドル台と昨年11月以来の水準まで上昇した。少なくとも当分は原油がさがらない見通しで市場にはインフレ再加速の懸念が浮上。株式を売る動きが広がった。長期金利も上昇し主要3指数は揃って下落している。

 さて、東京市場は米株安より円安を取って日経平均は破竹の8連騰を達成。円安で輸出企業が今期業績予想を上方修正するとの期待が高まっている。行き過ぎた円安、原油高は資源、食料を輸入に頼る日本にとって「富の流出」につながるが、市場は良い所取りで国内消費の落ち込みを輸出でカバーできると踏んでいる。一方、さすがに8連騰もすると明日以降は過熱感が意識され買いにくさも出てきそう。