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2021/12/01

 12月最初の取引となる本日の市場は日経平均が4日ぶりに反発。終値は前日比113円高の2万7935円だった。前日の米国株は大きく下落したが、それを昨日に先取りしていたため序盤からプラスで始まった。直近3日間で1700円弱も下げておりやや売り込み過ぎた感があるようだ。昨日に国内で初のオミクロン株の感染者が確認されるなど買い戻し以外の買いは入りにくいが、目先は下値2万7500円辺りが節目となっており、いったんはここで下げ止まるかもしれない。

 昨日の米国市場はFRB議長の議会証言を受けてダウ平均は大幅反落。約1カ月半ぶりの安値となって取引を終えた。この日の同議長は量的緩和の縮小(テーパリング)を2〜3カ月前倒しすることを示唆。インフレへの警戒を強める姿勢に転じるなど金融引き締め方向に一段舵を切った印象だ。これを受けて株式市場は大幅安に。また、既存のワクチンや治療薬のオミクロン株に対する効果が低いとの報道も投資家心理を重くさせている。波乱は今しばらく続きそうな雰囲気だ。

 さて、東京市場はオミクロンショックに見舞われて数日が経過し、目先的にはここまで報道された悪材料は概ね織り込んだ状態だ。まだ感染拡大やそれに伴う経済への影響などこれからのことは未知数で織り込めないが、不安心理が初動としてはいったんピークに達したようで、ケイ線的なサポートゾーンである下値2万7500円辺りは支持帯として効いてきそうだ。目先はこのゾーンの強さを確認する相場となりそう。