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2020/05/01

 5月最初の取引となる本日の市場は日経平均が大幅反落。終値は前日比574円安の1万9619円で、2万円の大台は1日天下で終わってしまった。前日の米株安を受け足元でやや薄れていた新型肺炎の感染拡大による急速な景気悪化懸念が改めて意識された。前日に節目の2万円を回復したことや連休入りを控え利益確定売りも出やすかった。

 昨日の米国市場は景気悪化を示す経済指標の発表が相次ぎダウ平均は反落した。前日に約1カ月半ぶりの高値をつけていたため利益確定売りも出やすかったようだ。朝方発表の週間の新規失業保険申請は383万件と事前予想(350万件)を上回った。3月の個人消費支出、4月のシカゴ購買部協会景気指数も想定より悪化し、改めて景気の先行き不安感が強まった。ダウ平均はここから先は現実悪と向かい合うため上値は重くなるだろう。

 さて、東京市場は米株安や連休入りという特殊要因もあって終日手じまい売りに押される展開に。日経平均は昨日の上げ幅以上に下げてしまい、せっかくの2万円台もかえって小天井形成というようなチャートの形となっている。国内では緊急事態宣言1カ月延長に対する政府(国)補償がまったく見られず、経済の下押しが想定以上に深くなる懸念も。政府が依然として場当たり的な対応に終始しており、国内的に回復への道筋は一向に見えていない。