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2020/12/23

 23日の市場は日経平均が4日ぶりに反発。終値は前日比88円高の2万6524円だった。前日の米国株は下落したが、その主たるマイナス材料は昨日に先行して織り込んでおり、円安などもあって日本株はむしろ買い戻し先行の展開に。しかし、トランプ大統領の発言で米追加経済対策の成立に懸念が生じ、時間外取引の米株先物が下げに転じると日経平均も伸び悩み。足元で新型コロナの感染拡大が止まらず、年末を控え買い方も上値追いには慎重だ。

 昨日の米国市場は英国の新型コロナ変異種拡大を嫌気してダウ平均は反落した。各国・各地域が英国との旅客往来などを止め出しており、景気低迷が長引くとの懸念が全体に広がっている。一方、新型コロナ下でも着々と業績を伸ばすIT・ハイテク株は買われ、これらの採用の多いナスダック指数は3日ふりに過去最高値を更新。追加経済対策が最終合意を得たことも弱気一辺倒に傾かないひとつの要因になっている。

 さて、東京市場は外国人投資家不在の中で方向感なくさまよう展開に。英国の変異種コロナ、米国の経済対策懸念など外部環境が不透明で、この年の瀬に2万7000円以上を買う状況ではなくなっている。チャート上では日経平均もトピックスも25日移動平均線を下値に下げ渋っているが、ローソク足は陰線続きで反発力はあまり強そうではない。東証1部の出来高は10億株を下回っており、明日も方向性の見い出しにくい1日となりそうだ。