2021/03/24
24日の市場は日経平均が大幅に4日続落。終値は前日比590円安の2万8405円で、2月4日以来の安値となった。欧州の新型コロナ変異株拡大を警戒して売りが先行。前日の米国株も下げていたため短期筋の手じまい売りが広がった。欧州の景気不安から原油相場も下落。石油、海運、商社、鉄鋼、金融など最近人気だった景気敏感のバリュー株中心に値を下げている。この日は東証2部、マザーズ、ジャスダックなど新興市場も下げて全体的なピークアウト感が強まってしまった。昨日の米国市場は欧州の新型コロナ感染再拡大を嫌気してダウ平均は大幅反落した。感染力の強い変異ウイルスが広がり独、仏、伊などが規制を強化。また、アストラゼネカのワクチンについて米国が臨床データが不完全と指摘したこともマイナス材料となった。米国でも新規感染者が増えており早期景気回復期待に水を差す格好。もっとも、米長期金利はこの日も下落して金利面の不安はやや後退している。
さて、東京市場は期末の売りも重なって売りが売りを呼ぶ急落商状に陥っている。日銀が日経平均型のETF購入を4月から止めることも日経平均の上げを想定しにくくさせている。これに乗った売り仕掛けも出ているようだ。外国人買いが止まった現状で日銀の買いも多くは期待できないとなると年度内は上がりにくい状況。日経平均は下値75日移動平均線(2万8394円)に達したが、明日以降、ここで下げ止まるか見極めたいところである。