2023/05/19
19日の市場は日経平均が7日続伸。終値は前日比234円高の3万808円で6日連続の年初来高値更新となった。前日の米株高と円安トレンドの維持で本日も強く買われる展開。21年9月14日の高値(3万795円)をあっさりとクリアし3万1000円の大台直前まで買い進まれた。売り方の買い戻しに外国人買い、さらに個人の参戦も目立ち、需給で隙のない状況となっている。G7のご祝儀という枠を超えて日本株は新たな評価を得る構造的変化を起こしているようだ。昨日の米国市場は債務上限問題の懸念後退を引き続き買う動きとなりダウ平均は続伸した。債務上限問題で共和党のマッカーシー下院議長が大統領と合意のうえ、来週にも下院で採決できるとの見通しを示したことで買いが継続した。半面、FRBの一部高官が追加利上げに含みを持たせる発言をしたため上値は抑えられてしまった。ただ、IT、半導体の主力株には材料もあって買いが入り、ハイテク株の多いナスダック指数は9カ月ぶりの高値を示現している。
さて、東京市場は目下、唯一の敵が相場の過熱感だけという贅沢な状況となっている。アベノミクスの高値を日経平均、トピックスともに超えて、日本株が国際的に新たな評価を得ている可能性もありそうだ。上場企業の今期業績予想は3期連続で最高益を更新する見通し。インフレや金利高、米中景気の不安定さを考えれば現状は上出来で、上ブレ余地は十分にあるものと思われる。