2023/12/12
１２日の市場は日経平均が続伸。終値は前日比５１円高の３万２８４３円だった。前日の米株高を受けて取引開始早々に３８０円高（３万３１７２円）まで買い進まれたが、大台達成など買い一巡感も出て、以降は一貫して上げ幅を縮めるさえない動きとなった。国内では政治資金問題を巡る不透明感が出ており、一部外国人投資家が敬遠する姿勢に転じている様子。岸田政権はほぼ機能不全に陥っており政策不在は長引きそう。外部要因だけが頼みの図式が続くだろう。昨日の米国市場は前週末発表の雇用統計を好感する動きが続きダウ平均は３日続伸。連日で年初来高値を更新した。米景気の先行き不安が出ていたところに少し強めの雇用統計の結果が出たことで買い安心感が広がった。さらに長期金利の上昇を招いたものの、この日は金利高が一服したためこれで売られることもなかった。ナスダックを含む主要３指数は揃って年初来高値を更新。ただ、今週は消費者物価指数など注目指標の発表があるため上値はある程度抑制されている。
さて、東京市場はせっかくの米株高にもかかわらず、日経平均がかえって上値の目先的な限界を示すような格好となってしまった。心理的な節目３万３０００円を超えたところでは１０日移動平均線（３万３０４９円）、２５日移動平均線（３万３０６５円）が抵抗線となっており上抜くのは容易ではなさそう。一方、下値不安はなく、年末接近とともに全体より個別物色中心の相場となりそうだ。