2022/07/20
20日の市場は日経平均が大幅に5日続伸。終値は前日比718円高の2万7680円で、先月10日以来の水準まで回復してきた。前日の米国株がインフレ懸念の後退から大幅高となった流れを受けて序盤から500円を超える上げ幅を示現。日経平均は窓明けで2万7000円台へ乗せ、一気に上方へとブレイクアウトした。相場は米国などの景気後退の可能性が低くなったことで巻き返す反動力が強まっている。本日の上放れで底値圏からの離脱を果たしたといえよう。昨日の米国市場は過度なインフレ懸念が後退したことでダウ平均は大幅反発した。一部経済指標で米国の期待インフレ率が低下。足元の原油価格もピークアウト気味となっており、少し前まで想定していた超ハイペースな利上げが回避されるとの期待が生まれている。市場は今度こそインフレを織り込み切ったとみて一気に強気に転換。売り方の買い戻しも入り主要指数がそれぞれ2〜3%も上昇する大幅高を演じている。米国株の底打ちの可能性は徐々に高まりつつある。
さて、東京市場はインフレが峠を越える可能性が出てきたことで底離れの動きが明確化。窓明けで短期上値抵抗ゾーン(2万7000円)をクリアしたことで今度はそこを下値支持帯に転換させている。最後の上値抵抗線である200日移動平均線(2万7611円)を超えつつあり、今の動きは最近にない強いものといえそう。出来高がまだ控えめではあるが本日の上放れは攻守逆転を象徴するものである。