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2023/03/14

 14日の市場は日経平均が大幅に3日続落。終値は前日比610円安の2万7222円で先月22日以来の安値となった。米国で銀行の破綻が相次いでいることから金融株を中心にリスク回避の売りがこの日も膨らんだ。10時半過ぎには728円安(2万7104円)まで売り込まれるなど、円高進行もあって米国以上に相場は下ブレしてしまった。株価は昨年末の日銀の金融政策修正発表後の上昇分をほぼ吐き出し、トピックスに至ってはそこすら下回る下げとなっている。

 昨日の米国市場は米中堅銀行の相次ぐ破綻を受けて5日続落。金融システムを巡る不安の高まりから昨年10月以来の安値となった。10日のシリコンバレーバンクに続き12日には暗号資産企業への貸し出しの多いシグネチャーバンクも倒産。地方・中堅銀行株中心にリスクオフの売りが広がった。一方、米利上げの一時休止観測が浮上してダウ平均は一時プラスに転じる場面も。長期金利急低下でハイテク株の多いナスダック指数は小幅ながらも最終的には反発して取引を終えている。

 さて、東京市場は米国の金融システム不安の煽りを食って本日も大幅安の展開。銀行、証券、保険の下げがきつく突如として湧いた金融トラブルがなかなか織り込めない状態だ。日経平均は下値が約2万7000円近くまで達したことで今日こそいったん下げ止まると思われるが、これまでの株高を主導してきたトピックスが75日線を明確に割り込んでおり、上昇トレンド回帰はすぐには難しい状況ともいえる。