2023/02/09
9日の市場は日経平均が小幅ながらも3日続落。終値は前日比22円安の2万7584円だった。前日の米株安を受けて序盤は180円安と売られる展開。米国で金融当局から再び利上げに強気な発言が出て警戒感が広がった。時間外取引の米株先物が比較的堅調に推移していることで売り一巡後は下げ幅を縮小。中頃に発表されたトヨタの決算が事前予想ほど悪くなかったこともプラスに働いた。ただ、全体に買い材料が乏しく2万7500円前後でもみ合う展開は変わらなそうだ。昨日の米国市場はFRB高官の発言が嫌気されてダウ平均は反落した。この日FRBの理事が講演で早期の利上げ停止を否定するような発言をしたことで長期金利が上昇。株式はハイテク株中心に幅広く売られてしまった。他のFRB理事からも同様の発言があったため、先の雇用統計の強さと合わせ市場は再び利上げ継続を意識せざるを得なくなっている。インフレや金利上昇の加速感は確かに薄れているが、その熱がなかなか冷めないことがジレンマとなっているようだ。
さて、東京市場は米株安につられて日経平均が続落する1日に。一方でトピックスが小幅ながらも5日続伸しており崩れる感じではない。10−12月決算もヤマ場を越えて全体を動かすほどではないことが浸透。依然としてPERの割安感はあるが、それが上値を買い上がるほどでもないため動きが取れなくなっているのだろう。相場は勢いを欠いており2万7000円台半ばでもみ合う動きが続きそうだ。