トップページへ戻る

バックナンバー

2021/04/01

 名実ともに新年度入りとなる本日の市場は日経平均が反発。終値は前日比210円高の2万9388円だった。日銀短観3月調査で大企業製造業DIが事前予想を上回り新型コロナ流行前の水準を回復した。前日の米国市場でハイテク株が買われたことも安心感につながったようだ。一段と進む円安トレンドもあって一時は400円を超える上げ幅も。しかし、後場からはバリュー株中心に利食い売りが出て伸びを欠く展開。新年度はやや慎重な立ち上がりとなっている。

 昨日の米国市場は短期的な過熱感が意識されてダウ平均は続落した。景気回復期待でこのところ上昇が目立っていた景気敏感株に利食い売りが出て、指数ではダウ平均だけが下落した。一方、長期金利はこの日も上昇したが、出遅れ気味のハイテク株には買いが入りナスダック指数は大きく上昇した。バイデン政権のインフラ投資(2兆ドル)に半導体の国内生産を支援する補助金やAIの研究開発投資が盛り込まれたこともハイテク株の追い風となった模様。

 さて、東京市場は日銀短観や米ハイテク株高などを受けて日経平均が上昇。特に東エレクやソフトバンクG、アドテストなどハイテク株への買いで日経平均主導の上昇となっている。一方、ハイテク株が買われる反面、内需系のバリュー株が売られるなどややちぐはぐな内容。米国では大型インフラ投資を企業への増税で賄うとされており、手放しで喜べないところもあるようだ。