トップページへ戻る

バックナンバー

2021/09/09

 9日の市場は日経平均が9日ぶりに反落。終値は前日比173円安の3万8円だった。昨日の米株安やここまで8連騰もしてきた反動もあって朝から目先筋の手じまい売りに押される展開に。5カ月ぶりの3万円乗せに多少の敬意を払ったようである。一方、次期政権に対する政策期待や今後の行動規制緩和見通しなどから相場の下値は限定的。日本株の出遅れ感、割安感もあって、秋相場で日経平均が年初来高値(3万714円)を目指そうとする流れは変わらないだろう。

 昨日の米国市場は新型コロナ変異株の感染拡大を懸念した売りに押されてダウ平均は3日続落した。直近の株安で値頃感が働き序盤は買い戻しが先行したが、買い一巡後は新型コロナのデルタ株の感染拡大を警戒した売りが次第に優勢となった。先週の雇用統計や8日発表のベージュブック(地区連銀経済報告)が景気回復の鈍化を示唆する内容だったため、過去最高値圏にある株を買いにくくなっているようである。この日はナスダック指数も5日ぶりに反落した。

 さて、東京市場はさすがに連騰による目先の過熱感や3万円という数字的な達成感から上げ一服へ。明日にメジャーSQ算出を控えポジションを積み増しにくい事情もある様子。一方、市場の先高期待は根強く日経平均が3万円を切る場面ではすかさず押し目買いが入ってくる。明日のSQを通過したら買い方は再び動きやすくなってくるだろう。