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2021/01/15

 15日の市場は日経平均が6日ぶりに反落。終値は前日比179円安の2万8519円だった。序盤は米国の経済対策の規模を好感して120円ほど上昇したが、買い一巡後は高値警戒感や週末ということもあって伸び悩み。10時以降はマイナス圏で定着してしまった。アジア株や為替市場にプラス材料がなくその後もじわじわと下げ幅を拡大。一部半導体関連株は賑わっていたが、上値2万9000円の心理的なカベを前に、全体はいったん過熱感を冷ます方向にある。

 昨日の米国市場はバイデン政権の経済対策を見極めたいとの雰囲気からダウ平均は続落した。この日の引け後に発表される追加経済対策への期待から買い優勢の展開だったが、長期金利の上昇によってハイテク株が売られたことで、ダウ平均も終盤にかけて値下がりしてしまった。15日から主要企業の10−12月決算の発表が始まる。金融株から多くは始まるが、指数が過去最高値圏にあるため慎重になっている様子も見受けられる。

 さて、東京市場は米国の追加経済対策発表がかえって目先の材料出尽くしとなり各指数は反落した。直近5日間で1600円以上も値上がりしており当然の上げ一服ともいえるだろう。台湾の半導体受託生産最大手TSMCの大幅増益発表など半導体・電子部品中心に需要急拡大という明るい部分がある。ここから好循環が生まれれば日経平均は再び上値をうかがう流れとなろう。