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2022/02/28

 週明けの市場は日経平均が小幅続伸。終値は前週末比50円高の2万6526円だった。欧米や日本がロシアに対して追加制裁を打ち出し事態がより混迷化している。国際銀行間通信協会(SWIFT)の決済網からロシアの一部銀行を締め出すことは欧米側にも影響が出るもの。資源・エネルギーや食料品の値上がりが加速するおそれがあり市場の緊張も高まっている。一方、停戦交渉入りということで売り一辺倒でもなく、小口の買い戻しで終盤には辛うじてプラスとなっている。

 前週末の米国市場はロシアとウクライナの停戦交渉報道を受けてダウ平均は今年最大の値上がりを演じた。ロシア側の発表で真偽は不明だがひとまず紛争長期化が避けられるとの期待が広がった。ただ、情勢は依然として不透明で買い戻し以外の買いは乏しいとの見方もある。投資家心理を測るとされる恐怖指数(VIX)は目安の20ポイントを大きく超えたままだ。ウクライナ情勢次第では再び下値を試す展開もありうるだろう。

 さて、東京市場は一段と深刻化しているウクライナ情勢を受けて日経平均は上下に振れる気迷いの動きとなった。ウクライナ問題は直接、間接日本にも影響を及ぼすもので、回復途上の景気に水を差す可能性がありそうだ。全般的には先週末の戻りで目先の買い戻しの勢いは一巡。今は売り方、買い方ともに様子見姿勢に徹している。停戦交渉の結果によって明日は再び相場が大きく動くこととなりそうだ。