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2021/12/30

 2021年最後の取引となる本日の市場は日経平均が続落。終値は前日比115円安の2万8791円だった。前日の米国株は強かったものの、国内で新型コロナの新規感染者数が急速に増え出していることが警戒されて売り先行のスタートに。一時は300円を超える下げ幅を示現したが、これは先物主導でやや売り過ぎた感があり、9時半以降は急速に値を戻す振れの大きい展開となっている。円相場が1ドル=115円台に入り輸出株に買いが入ったことが指数を下支えした。

 昨日の米国市場は新型コロナ変異株オミクロンによる経済への影響は限られるとの見方からダウ平均は6日続伸し、11月8日以来、約1カ月半ぶりの史上最高値更新となった。ダウ平均の6連騰は今年3月(7連騰)以来の記録。米主要500社で構成されるS&P500種も最高値を更新した。米国では1日あたりの感染者数が過去最多を更新しているものの重症化する人は少なく、ワクチン、経口薬の普及で乗り切れるとの観測が出始めている。株高の流れは年明けも続きそうだ。

 さて、東京市場がは本日も現物株の板の薄い状況のなか、先物主導で上下に振らされる中身のない空中戦となった。オミクロン株への警戒感から実需はほとんど入らないが、今のところ重症化リスクも大きくないようで過度に悲観する雰囲気でもない。米国株の基調が強いので日本株に対しても下値不安は薄れている。新年も新型コロナが上値抑制要因だが下値の強度は変わらないだろう。