トップページへ戻る

バックナンバー

2021/05/28

 28日の市場は日経平均が大幅反発。終値は前日比600円高の2万9149円で、今月10日以来の2万9000円台回復となった。前日の米国株が上昇して買い戻しが先行。米中を中心とした世界的な景気回復が続くとの見方から市場に買い安心感が広がっている。円相場が1ドル=110円に迫る下落を演じていることや、前日のMSCI銘柄入れ替えというイベントを通過して需給不安が後退したことも大きかったようだ。本日の上げで相場環境はかなりの改善方向へ。

 昨日の米国市場は雇用指標の改善を受けてダウ平均は続伸した。朝方発表の新規失業保険申請件数が事前予想より少なく景気の回復傾向を確認。当面は雇用の改善が続くとの見方から景気敏感株中心に買いが入った。金利上昇で恩恵を受ける銀行株が軒並み高となってダウ平均をけん引している。一方、これを受けて長期金利がじわりと上昇。金利に弱いハイテク関連株が軟調となり、主要指数ではナスダック指数だけが下落している。

 さて、東京市場は米株高、円安などがあって寄り付きから日経平均が300円を超える反発に。チャート上で上値抵抗線と見られていた25日移動平均線(2万8650円)をあっさり上抜けトレンド転換も果たしている。トピックスに至っては75日移動平均線を超えており市場全体として中期トレンド回復と見ていいだろう。5月相場は調整続きだったが月末にきて一気にそこから脱している。