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2021/05/14

 14日の市場は日経平均が4日ぶりに大幅反発。終値は前日比636円高の2万8084円だった。前日の米株反発や米長期金利低下を受けて朝から買いが先行。直近3日間で日経平均は2000円以上も値下がりしていたためリバウンド狙いの買いも入りやすくなっていた。ただ、インフレへの警戒感は依然として残っており昨日の下げ分を埋めるには至らず。国内の新型コロナの感染拡大も止まらず週明けも慎重な相場展開となりそうだ。

 昨日の米国市場は長期金利の上昇一服を受けてダウ平均は4日ぶりに反発した。朝方発表された4月の卸売物価指数は事前予想を上回ったものの、消費者物価指数ほどのインパクト(上昇率)はなく長期金利は低下。ダウ平均はこれを見て反発の動きを強めていった。新規失業保険申請件数の減少も後押し材料となりほぼ全面高の状態へ。最近の下げ相場を主導していたハイテク株にも値頃買いが入り、ナスダック指数も反発している。

 さて、東京市場は日経平均がようやく反発に転じたものの勢いは今ひとつでアク抜け感は乏しいまま。米インフレ懸念という新しい材料に直面し投資家の間には消化し切れないもどかしさがある。景気回復とインフレは今後もセットで起こりえることで基調の立て直しにはやや時間がかかるかもしれない。ただ、PERが急低下したため業績面からの下値不安は薄れつつあるのが救いである。