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2023/04/28

 4月最後の取引となる28日の市場は日経平均が大幅続伸。終値は前日比398円高の2万8856円で10日ぶりに年初来高値を更新した。前日の米国株が大幅反発した流れを受けて開始から300円近い上げとなった。買い一巡後は大型連休前ということで手じまい売りに押されたが、日銀の金融政策会合の結果が大規模緩和の維持となって安心感が広がり、後場からは再び上げ幅を大きく広げる展開となった。日銀効果で1ドル=135円台まで下落した円安も追い風に。

 昨日の米国市場は主力IT企業の決算を好感してダウ平均は3日ぶりに大幅反発した。この日発表されたSNS大手メタプラットフォームズの決算が事前予想を上回ったことで他のIT主力企業のマイクロソフトやアップルにも買いが波及した。前日まで大きく売られていた米中堅銀行の下げが一服したことも心理面で支えとなり金融株の買い戻しにもつながった。米1−3月GDP成長率は事前予想に届かなかったが、この日はハイテク株買いが市場を席巻して問題視されなかった。

 さて、東京市場は大型連休入り直前ながらも米株高、円安を好感して大幅高を演じる1日となった。日銀が市場に警戒されていたイールドカーブコントロールの修正をはっきり見送ったことで安心感が生まれ、円安加速というおまけつきで上振れている。ここ1〜2週間ほどもみ合っていたゾーンを抜けたことで5月相場は2万9000円台が完全に視野に入ってきたといえそうだ。