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2023/05/15

 週明けの市場は日経平均が3日続伸。終値は前週末比238円高の2万9626円で連日の年初来高値更新となった。前週末の米国株は軟調だったものの為替が1ドル=136円台まで円安に振れたことで買い先行の展開となった。日経平均はその後も心理的な節目である2万9500円を超えて推移するなど高値圏でなお頑強な値動きを継続。個別でも決算の良かった銘柄や自社株買い発表銘柄に買いが集まり、折からの外国人買いと合わさってミクロ、マクロの好循環を生み出している。

 前週末の米国市場は消費関連の経済指標の悪化を受けてダウ平均は小幅ながらも5日続落した。この日発表された5月の消費者態度指数が事前予想を下回ったため、景気敏感株への売りでダウ平均は一時200ドルほど下げる場面があった。米債務上限問題を巡る大統領と下院議長の協議難航も重荷となった様子。一方、ダウ平均は前日までの4日間で360ドルあまり下げていたため終盤には値頃買いが入り下げ渋る状況。需給的にこの水準でのまとまった売りは減少しつつある。

 さて、東京市場は今週も好調なスタートを切って日経平均が3万円の大台を目指すような流れを見せている。比較できる過去の高値は21年11月辺りとなり、その少し前にはアベノミクス後の最高値(21年9月17日の3万795円)も迫っている。トピックスはその水準へあと数ポイントと迫っており日本株の静かな復活相場が進行中。業績的に割高となりつつあるが今は完全な好循環に入っている。