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2023/01/13

 13日の市場は日経平均が6日ぶりに反落。終値は前日比330円安の2万6119円だった。前日の米国株はインフレ鈍化(金利低下)を好感して上昇していたが、金利低下は円高・ドル安という副産物を生むことにもなり、こちらでは円高がマイナス視されて反落の展開に。また、前日に四半期決算を発表したファストリが大幅安となり、1社で日経平均を200円ほど押し下げるなど特殊な要因も絡んでいる。実体としてはトピックスの小幅安の方がやや合っているかもしれない。

 昨日の米国市場は12月の消費者物価指数の前月比下落という結果を好感してダウ平均は3日続伸した。前年同月比でも同指数は6カ月連続で伸び率が鈍化しており、インフレの勢いが完全にピークを超えていることから幅広い銘柄に買いが入った。長期金利は1カ月ぶり水準まで急低下。これによりドル独歩高是正の動きも活発化している。米国では高PERで金利に敏感なハイテク株がより買われ、ナスダック指数は昨年7月以来となる5連騰を記録している。

 さて、東京市場は本来なら米株高に連動したいところだが、1ドル=128円台という7カ月半ぶりの円高や、指数寄与度の高いファーストリの下げによって急反落する1日となってしまった。日銀の政策修正の思惑から円高が加速している点も響いている。ただ、それによって金融株が連日で高値を更新するなどマイナス面ばかりでもない。来週も決め手に欠くなか2万6000円台の攻防が続きそうだ。