2025/02/28
2月最後の取引となる本日の市場は日経平均が大幅反落。終値は前日比1100円安の3万7155円で昨年9月19日以来の安値となった。昨日の米ハイテク株安やトランプ大統領の関税強化発言を受けてほぼ全面安の展開に。日本への関税強化もこの流れでは免れそうにない雰囲気で先取りして売る動きが強まっている。この関税は貿易相手国だけでなく米国にもインフレや物資不足を通じてネガティブに影響するため、それを改めて織り込む状況が短期的には続きそうだ。昨日の米国市場はトランプ大統領の関税発言を嫌気してダウ平均は続落した。この日同大統領がカナダ、メキシコに予定通り3月4日から25%の関税を課すと表明。中国にも新たに10%の追加関税を課すとしたことで不透明感が広がった。欧州を含め全ての輸入品に一律の関税を4月以降に発動することも表明し世界的な景気不安を織り込む動きとなった。足元の米経済指標も軟化しており株式を売る要因が増えている。ナスダック指数は昨年11月上旬以来の安値で取引を終えた。
さて、東京市場はトランプ関税や円高、金利上昇にここまでよく耐えてきたものの、米国の一段の関税強化が全世界に対して本物であることが徐々に分かり始め、世界的な景気下振れの可能性を織り込む新たなステージに移行している。大統領自身も一時的なショック安は当然視しており後戻りはなさそうな雰囲気だ。日経平均は長らく続いたボックス圏を下放れ階段をひとつ降りた形となっている。