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2020/05/11

 週明けの市場は日経平均が3日続伸。終値は前週末比211円高の2万390円で、3月6日以来、およそ2カ月ぶりの水準まで値を戻してきた。前週末の米株高や国内で新型コロナウイルスの感染拡大ペースが鈍化していることが買い材料に。特定警戒都道府県を除く県で段階的に緊急事態宣言の解除が進むとの期待も買いを誘ったようだ。日経平均は2万円台を固めるような動きに入りつつある。

 前週末の米国市場は新型コロナウイルスの発生源を巡る米中対立が激化するとの懸念が後退しダウ平均は続伸した。米国の多くの州で経済活動の制限が緩和され始め、米景気が最悪期を脱したとの見方も買いを後押しした。ダウ平均は4月30日以来の水準まで回復。注目の雇用統計は戦後最悪の数字となったが織り込み済みだったようで影響は見られなかった。

 さて、東京市場は国内でも新規感染者数が減少傾向に入ったことで最悪期を脱したとの見方が広がりつつある。裁定売り残の多さから先物絡みの買い戻しが依然として多いが、リターンリバーサル狙いの買いが各所で広がりを見せ、全体的に底上げの動きも強まっている。今週はこうした出遅れ株物色がメインとなりそうで、指数も安定的に推移する週となりそうだ。

 今週の主なスケジュールは11日(月)トヨタが北米で生産再開、12日(火)3月の景気動向指数、13日(水)ソニー決算、15日(金)米4月の鉱工業生産、米4月の小売売上高などとなっている。