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2022/11/10

 10日の市場は日経平均が続落。終値は前日比270円安の2万7446円だった。前日の米株安を受けて売り先行の展開。米中間選挙の結果が当初予想ほど株式市場の期待に沿っていないことが目先筋の手じまい売りにつながった。国内では大規模経済対策がまとまった後のマクロ的な買い材料がなく、個別の企業業績を評価するミクロの買い相場にとどまっている。とりあえず次の動きは今晩の米消費者物価指数を見てからということになりそうだ。

 昨日の米国市場は中間選挙の結果が当初予想とやや違う方向に傾いてきたことでダウ平均は4日ぶりに大幅反落した。中間選挙で下院は共和党が勝ったものの大勝とはならず、上院では過半数を取れなくなる可能性も出てきて、上下両院で共和党が勝利するシナリオに狂いが生じてきた。与野党の「ねじれ」を期待してきた市場はここでいったんの手じまい売りへ。10日発表の消費者物価指数への警戒もあって幅広く売られてしまった。

 さて、東京市場は米株安につられて続落する展開。まだ米中間選挙の結果の全てが出そろっていないため評価のしようがないが、当初の期待ほど共和党が勝てなかったことで勢いは少し萎んでいる。日経平均は心理的な節目でもある2万7500円をやや下回ったが、まだ25日移動平均線や200日移動平均線の上にあり、基調自体は安定の範囲におさまっている。