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2021/10/08

 8日の市場は日経平均が大幅続伸。終値は前日比370円高の2万8048円だった。前日の米国株がデフォルト(連邦政府の債務不履行)回避を好感して大幅高した流れを受け継ぎ、序盤から300円を超える上げで始まった。その後も直近まで先物を売り込んでいた海外投機筋の買い戻しが入り600円超の上げ幅へ。一気に4日〜5日に空けた窓上限(2万8343円)を埋めてくる展開となった。1週間ぶりに取引を再開した中国市場がしっかりしていることも安心材料に。

 昨日の米国市場は債務上限問題の懸念が後退したことからダウ平均は3日続伸した。与野党が債務上限問題を12月まで暫定的に先送りし、当面のデフォルトリスクがなくなったことが好感された。ダウ平均は序盤に550ドルも上げる場面があったが、途中から原油先物(WTI)や長期金利の上昇が始まり上値が重くなってしまった。米国では連邦債務問題が目先解決されたものの、インフレ警戒は依然として残っており、PERの割高感はしばらく意識されてしまいそうだ。

 さて、東京市場は米国の債務問題の後退を受けた売り方の買い戻しで急ピッチな戻りを演じる1日に。東京都で昨日起きた震度5強の地震の影響は限られ、本日は売り込み過ぎた反動が一気に顕在化している。日経平均は上述した窓埋めが終わったところでやや失速。今晩の9月の米雇用統計の発表を控え午後からは様子見ムードとなってしまった。