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2021/03/19

 19日の市場は日経平均が大幅反落。終値は前日比424円安の2万9792円で再び3万円の大台を割り込んだ。米株安や米金利上昇を受けて寄り付きから売りが先行。中頃には日銀金融政策会合の結果で、ETFの買い入れを日経平均連動型を止めてTOPIX連動型に絞ると伝わり、ファストリなど日経平均寄与度の大きい銘柄に売りが集中した。日経平均が下げる一方、トピックスはこれで一気にプラス圏へ浮上するちぐはぐな展開。日銀によってバリュー株物色に拍車がかかるなど、これはこれで歪な状態となっている。

 昨日の米国市場は長期金利の再上昇を嫌気してダウ平均は反落。3万3000ドル台を割り込んだ。政府の追加経済対策やゼロ金利政策の長期化がかえってインフレを強めるとの見方が浮上し、この日の長期金利が一時1.7%台と昨年1月以来の水準まで上昇した。金利に弱い高PER銘柄群のハイテク株が売られナスダック指数は3%超の急落へ。新型コロナの感染が広がっている欧州で景気回復が遅れるとの懸念から原油先物が下落。石油株の下げでダウ平均も押されてしまった。

 さて、東京市場は米国の長期金利に振り回される展開で本日はにわかに売られる展開となった。さらに日銀ショックとでも言うのか、ETFの買い入れ手法の変更で日経平均だけ下げる異様な展開。この流れは来週にも引き継がれそうで、バリュー株物色は一段と強まることになりそうだ。