2024/05/09
9日の市場は日経平均が続落。終値は前日比128円安の3万8073円だった。米株高や昨日に大きく下げた反動で序盤は緩やかに値を戻す展開。円相場が対ドルでじわりと円安基調を続けていることも後押し要因となった。中頃には上げ幅を200円超えまで拡大させたが、後場開始直後から戻り売りに押されて急に失速。英半導体設計大手アームが決算悪によって時間外取引で売られたり、米株先物安などが影響して最終的にはマイナス圏に落ちての安値引けとなってしまった。昨日の米国市場は利下げ開始時期を巡る不透明感の後退からダウ平均は6日続伸。約1カ月ぶりに3万9000ドルの大台を回復した。ダウ平均の6連騰は昨年12月の9連騰以来の記録。市場は前週のFOMCや雇用統計の結果を受けてFRBが年内に利下げを開始するとの見方を強めている。6月や夏場は無理にしても秋には可能と踏んでおりこれが相場の下支え要因となっている。一方、高値警戒感も働いてナスダック指数は小幅ながらも続落している。
さて、東京市場は前場こそ昨日の下げに対する反動の動きとなったが、後場に入ると状況が変わり、一貫して軟調に推移する展開となってしまった。今期の企業業績全体に対する上振れ期待が少なく、むしろ微減益の可能性も取りざたされており、当面は戻り売り圧力の残る相場を強いられそう。円安期待だけでは本当の強さともいえず、4月につけた年初来高値を奪取するには時間がかかりそうだ。