2022/03/04
4日の市場は日経平均が大幅反落。終値は前日比591円安の2万5985円だった。取引時間中は昨年来安値を下回る場面もあった。ウクライナ情勢を巡る不透明感などから再び売りが先行。前日の米株安も影響して朝から手じまい売りが広がった。ロシアへの制裁で日本企業や輸入品に影響が出始めており、景気・企業業績への重しとなりつつある。ロシア軍がウクライナの原子力発電所を攻撃し火災が発生したと伝わったことがさらに下げ足を速めさせている。昨日の米国市場は航空機大手ボーイングの下げが足を引っ張りダウ平均は反落した。欧州各国やロシアはそれぞれ自国領空の航空機の飛行を禁止。これにより旅客需要が減るとの見方から関連株が値下がりした。一方、ウクライナとロシアは3日に2回目の停戦交渉を行い、次に3回目の交渉を開くことで合意。この動きで下値はある程度守られた格好だ。世界的にインフレ圧力が高まり、物流にも影響が出始めている状況から相場の下押し圧力は当面続きそうである。
さて、東京市場は深刻化するウクライナ情勢に合わせて日経平均が下値を広げる展開となっている。ロシア軍が欧州最大規模の原子力発電所を攻撃して火災が発生しているとの情報が一段の緊張を呼んでいた。今後もリスクの高い攻撃が行われる可能性があり、日経平均は再び2万6000円台を割り込みながらもなかなかアク抜けできない状況にある。来週も下振れしやすい相場となるだろう。