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2020/10/05

 5日の市場は日経平均が3日ぶりに大幅反発。終値は前週末比282円高の2万3312円だった。トランプ大統領が5日にも退院すると伝わり不安心理が後退。前週末の米国株もある程度下げ渋ったため買い戻す動きが強まった。景気対策を巡る与野党の協議が進むとの期待からバリュー株が買われた米市場の流れを週明けの東京市場も引き継いでおり、前週前半のような底堅さがやや戻ってきている。

 前週末の米国市場はトランプ大統領の新型コロナ感染を嫌気して3日ぶりに反落した。大統領の症状は一時よりは回復しており職務を継続するとみられているが、集会などの選挙活動は当面中止となり、大統領選や経済政策への影響が懸念される。リスク回避の売りでダウ平均は開始直後に430ドルあまり下げる場面も。この日発表された雇用統計は予想の範囲内であまり材料視されなかった。

 さて、東京市場はトランプ大統領で一喜一憂するような展開となり、この日は日経平均が同氏の容体安定を受けて大きく反発した。5日にも退院という主治医の見解は市場に安心感をもたらしたが、一方で病状が一時深刻だったことも判明しており不透明な部分も。株価は前週末の下げを完全に取り戻してはいるが、一定水準から上は買い上がれず出来高も減少している。売り方の買い戻しが本日の上げの主因だったようだ。日経平均は25日移動平均線(2万3267円)を超えて基調は回復。明日はこの辺りでもみ合う展開となりそうだ。